26歳中間管理職の日記

26歳、中間管理職。上にも下にも、自分にも気を遣って頑張ってます。いろいろ書く雑記です。

1/365にラム酒を添えて、充実の人生を。

2017年1月1日午前0時。
僕は上野駅前の静かな珈琲店で新年を迎えた。

 

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本当は落ち着いた雰囲気のバーで居合わせた周りのお客さんとこぢんまり祝おう、なんて思っていたのだが、目星をつけていたお店は全て正月休み。
途方に暮れながらの放浪中、偶然前を通ったHUBには「カウントダウンイベントやります!ジョイナス!」的なポスターが貼ってあって少し惹かれたけど、すっかり出来上がった若者の声が店の外からでも聞き取れて、それ以上近づくのを身体が反射的に拒んでいた。

 

こういう輪の中には、ついぞ今年も一人では飛び込むことができなかった。
別にそうする必要もないのだけど、出来ないよりは出来た方が良い。なんとなくヘコむ。

 

少し重い足取りで来た道を戻り、バー探しの途中で見つけた「椿屋珈琲店」に滑り込む。

 

時計を見れば、2016年も残り10分を切っていた。

 

オーダーしたココアに添えられた小さなグラスには、ラム酒が入れられていた。
店員さんの説明によると、数滴垂らせばラムの香り漂う大人の味を楽しむことができる、とのこと。
意外な組み合わせだが、なるほど確かに美味しい。
特段変わったこともない美味しいココアが、少しのアクセントで記憶に残る特別な一杯になった。

 

 

その瞬間がいつ訪れたのか、僕がはっきりと認識することはなかった。
他のお客さんがカウントダウンをするでもなく、店員さんも普通に働いていて、知らないうちに1月1日になっていた。

 

この感覚が非常に心地良かった。

 

どんな日も、平等な1/365である。
毎日長くも短くもない「24時間」が与えられて、本来その一つひとつに意味は何もない。

 

でも、人間は何の変哲もないその1/365たちにアレンジを加えて、誰かと一緒にお祝いしたり、楽しんだり、ときには過去を省みるきっかけにしたりする。
それでいい。
そういうのがあった方が、人生というものをより充実させることができると思う。

 

 

結局、ココアはすぐに飲み干してしまい、0時10分には店を出た。
あまりに味気ない年越しの瞬間だったので、会計に出てきてくれた若い女性の店員さんに話しかけてみた。

 

「あけましておめでとう、ですね」


『そうですね。あっけなかったですね(笑い)』

 

"その瞬間"に仕事をしているということを選択したこの店員さんも、もしかしたら誰かと新年をお祝いしたかったのかもしれない。
勝手な想像だが、そう思うと頭が下がる。

 

店の玄関まで見送ってくれた彼女に去り際、ひと声かけずにはいられなかった。

 

「良い一年にしてくださいね」

 

1月1日という1/365の、何の変哲もない彼女の仕事が少しでも特別になるように添えた、僕からのラム酒。