26歳中間管理職の日記

26歳、中間管理職。上にも下にも、自分にも気を遣って頑張ってます。いろいろ書く雑記です。

「古き良きパ・リーグ」を探して【4月7日 Bs-F@ほっともっとフィールド神戸】

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日本人は基本的に新しいもの好きの生き物だと思っているが、それだけでは飽きてしまうらしく、時々昔から存在する慣れ親しんだものが恋しくなるらしい。
「古き良き」という言葉はその感情を上手く表しているようで、良い表現だなと個人的に思う。

 

この「古き良き」は非常に便利な概念である。
目の前にそれらしき光景が広がるとき、仮にその人が過去、直接的に同じ経験をしていなくても、深層心理やDNAに刻み込まれているであろう日本人の共通認識としてのノスタルジーに響きさえすれば、人の心をじんわりと温めてくれるのだ。

 

「古き良き喫茶店特集」なんていうテレビ番組が放送されると未だ人気なのは、人々の「なんとなく懐かしい」という心の琴線に触れて、心が温まるからだろう。

僕も昭和の純喫茶なんて行ったことないが(そもそもまだ生まれてないし)、得も言われぬ懐かしさを覚えて「いいなぁ」と思ってしまうのである。勝手なものだが。

 

 

しかし、ただ古ければいい、ということではない。
アップデートすべきか否かの判断を見誤り、惰性的に古くあり続けるコンテンツは魅力が減少して衰退する一方だし、近年プロスポーツ界隈で盛んな「復刻シリーズ」なんかも上っ面の部分で昔に想いを馳せているだけで、昔話を弾ませるきっかけにはなっても、心がじんわりと温まるような体験はあまり出来ないだろう。

 

移り行く時代に流されず、純粋な自らの存在を保ち続けるために努力をしているもの

 

僕が思う、「古き良き」の定義はこんな感じだ。

流行るかどうか、繁盛するかどうかは結果論なのでここではどうでもいい。大事なのは、「純粋であって、努力をしているかどうか」である。

 

 

その点で言うと、ほっともっとフィールド神戸というスタジアムは素晴らしい。

かつて、かのイチロー擁するオリックス・ブルーウェーブの本拠地だった「グリーンスタジアム神戸」には今もなお、「古き良きパ・リーグ」がある。

 

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「人気のセ 実力のパ」という言葉があるくらい、その昔、というかほんの数年前まで、パ・リーグといえば華のあるセ・リーグの影に隠れた存在であった。

 

"いつ行ってもガラガラの外野席"などはその様子を象徴する最たるもので、同じ球団を贔屓する者同士一箇所に集まるでもなく、各々広い外野席の好きな場所で好きなように試合を見る。

私設応援団の先導に合わせて応援する人もいれば、席に腰掛けてじっくりと野球を楽しむ人もいる。常連のおじさんがレフトを守るバファローズのT-岡田に愛のある野次を浴びせまくる傍ら、グローブを片手にはめた子供たちは中島卓也の打席でも「ボクのところにホームラン飛んでこい!」と熱心なアピールに余念が無い。このゆるさが良い。

 

で、ファン自体が少ないから毎度見に来ている人同士で自然と顔見知りになり、少しずつ仲間の輪が広がっていく。

僕が関西の試合で一緒に観戦しているのも、数年前に京セラドームのガラガラの外野席で出会い、今も仲良くさせてもらっている大事な仲間たちだ。

そんな「ナイショの趣味を愉しみ、共有できる場所」が、古き良きパ・リーグにはあったと思う。

 

その受け皿としてのスタジアムが"純粋"な状態で現存すること自体が「古き良き」の最大の源である。

京セラドームに一本化した方が遥かに楽なんだろうけど、ここでも毎年試合をする。

その維持・開催には球団の多くの"努力"が見え隠れする。

 

お客さんに喜んでもらおうと、キッチンカーを呼んで美味しいご飯を提供したり、マスコットのショーをやったり、グラウンド整備の時間に花火を打ち上げたり。

 

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お客さんのために…と打ち上げた花火が、自らの煙で全然見えないのもまた愛おしい。

何度も言うが、この「純粋な努力」が大事なのである。

 

 

古き良きパ・リーグを見たいがために「観客の少ない興行を望む」なんて、はっきり言って現代人の身勝手な要求だ。自分でも良くないとわかっている。

でも、新しいものばかりだと飽きてしまうし、それ以上に"探しに行けば出会える心の拠り所"という存在として、まだしばらくどこかにあって欲しい。

心をじんわりと温める役割が、新しいものに務まるとは限らない。

 

こちらも出来ることはするので(飲食物は持ち込まずに中で買う、とかね)これからも貴重な存在として頑張って欲しい。