避けようのない土曜出勤を終え、仕事場から駅に向かうタクシーの車中。
選手には絶対に届かない声援を、心の中で精一杯叫び続け、祈る。
「頼む、逃げ切ってくれ…」
祈りが叶わなかったことを知ったのは、タクシーを降りたその瞬間であった。
湧き上がる悔しさの感情は、今年これまでに感じたことのない、初めての感情。
ゴール裏に行けず、自分が何もできないままこの結果を受け入れなければならないのが、こんなに悔しいなんて…
◇
記事タイトルの言葉は、我が"座右の銘"。
「過去と他人は変えられない。変えられるのは未来と自分」は、自分にとって大切な言葉。
目の前に、自分にとってあまり望ましくない事象が発生したときに、つい過去の選択を悔やんだり、他人や環境のせいにしてしまうこともあるだろう。
でも、そのことを考え、言葉や態度に表現することにどれだけエネルギーを費やしても、結局何も変わらない。
だったら、まずは自分にできるベストな努力をして、そして未来が少しでも良い方向に転がるための用意をしよう、という考え方。
その努力で未来が今よりも良くなれば、「過去は未来が作る」と言えるだろうし。
でも、だからこそ今日の結果は悔しすぎるのである。
自分が何もすることができぬまま、90分間戦った時点で決まってしまったこの結果が。
◇
ちなみに、僕の座右の銘はもうひとつある。
「未来が過去を作る」
どれだけ過去が辛かったとしても、未来で成功すれば、その過去はすべて、成功のための道筋になる。つまり、未来が良くなれば、どんな過去でも良い思い出になるんだ。だから、過去についてくよくよするより、未来をよくするために努力する方がいい。未来を変えることで過去が変わるからな。
コピーライター・小西利行さんの『伝わっているか?』という書籍で出会った言葉。
この限りなく前を向ける考え方が本当に好きで、ふとこの言葉が頭をよぎると、そのたびに僕のことを前へと突き動かしてくれる。
この悔しい気持ちは、エネルギーに変えて来週広島でぶつける。
一人ひとりが、やれることをやれる限りやりましょう。良い雰囲気作ろう。頑張ろう。