「
サポーターはそれぞれの日常でいろいろなストレスを抱えていると 思うが、スタジアムで試合を見る2時間だけはしっかりサッカーを楽 しんでほしい。その試合の後に、共に勝利し喜びを分かち合う特別な時間にしたい。それを提供できるのは我々だけなので、1試合1試合見せていこう、と 選手に話した」
ミハイロ・ペトロヴィッチは、就任会見でこう語った。
試合を重ねるごとに目に見えて形になっていく「新しい景色」に、僕はもうすっかり虜で、彼の言葉通り、スタジアムで試合を見る2時間を心ゆくまでエンジョイさせてもらっている。
こんなにエキサイティングなシーズンは、サポーターになって初めてだ。
しかし、だ。ゴール裏を見渡すと、どうだろう。
俺たちのミシャ監督が望むような「サッカーを楽しむ」とはあまり似つかわしくない振る舞いをする人も、残念ながらまだ多い。
◇
「カードだろ!カード!」
「どこ見てんだよ審判!カード出せよ!!」
相手選手によるハードなプレーに、感情を高ぶらせるサポーター。
結果的にカードが出なければさらに怒りのボルテージを上げ、出ればご満悦な表情で拍手をする。
その行為に、何の価値があるのだろうか。
別にその全てを否定しているわけではない。
むしろ、明らかに不可解な判定や、スポーツマンシップに反するようなラフプレーがあったときには、サポーターとして全力で声を上げるべき瞬間もあるだろう。
しかし、そればかりに執心して声を荒げ、本来サポーターがすべきはずの「チームの応援」は大して頑張らない。
それってなんか……すげーダサいよ。正直。
相手の不幸を喜ぶより、自分たちの幸せな未来のためにエネルギーを使おうよ。
そうじゃなきゃ、
試合の後に、共に勝利し喜びを分かち合う特別な時間にしたい。それを提供できるのは我々だけなので、1試合1試合見せていこう
こういう考えを持って試合に臨んでいる選手、コーチ、そして監督に失礼じゃないか。
みんなで一緒に戦おう。
一人ひとりが持ち寄った熱量を同じ方向に使えば、今よりもっともっと良い雰囲気を作れるはず。頑張ろう。