27歳中間管理職の日記

27歳、中間管理職。肩書にとらわれず、ただ社会人としての価値の向上を。いろいろ書く雑記です。

野球選手・サッカー選手へのサインの郵送依頼(TTM)はアリ?元サインコレクターが解説します!

今日の昼、浦和レッズの槙野智章選手がTwitterに投稿した内容について、ちょっとした波紋が広がりました。

 

 

ふむふむ…何やら穏やかではないですね…。

ただこれ、「送った側の心無い行為」というわけでは決してなく、サインをもらうための1つの方法であり、"文化"でもあるのです。

 

この件について、(今は引退しましたが)学生時代にサインコレクターをやっており、延べ約3~400名のプロ野球選手、サッカー選手からサインをいただいてきた僕が解説します!

 

もくじ

そもそもこの行為は何なのか?

槙野選手のツイートを見て「こんな失礼なことをするヤツがいるのか…」と、驚かれた方もいらっしゃるかもしれません。

 

しかし、この「ファンレターにカード(もしくはそれに準ずるもの)と返信用封筒を同封して、選手にサインをもらう」という行為は、立派な「サインのもらい方」です。

海外ではTTM(Through The Mail)という名前もついており、サイン文化の一つでもあります。

 

僕も数はそんなに多くないですが、このTTMにチャレンジしたことがあります。

送って数日後からは、毎日郵便ポストを覗くのが楽しみで仕方ないんですよね。見覚えのある封筒が無いかどうか…笑

大好きな某野球選手(現在は引退)からの返信があったときは、飛び上がって喜んだことを最近のことのように思い出すことができます。

 

ただし、あくまで前提は「ファンレターである」ということ。

カードと返信用封筒を送りつけて、「サイン書いて送り返してください」だけというのは論外です。

 

もう一度、槙野選手のツイートを見てみましょう。

 

 

もし、この写真に載っているカードすべてが一人の人物から送られてきたものだとしたら、多分その人は「ファン」ではありません。

一緒に添えられている(はずの)ファンレターにどんな褒め言葉や憧れを表す言葉が書いてあっても、槙野選手が転売を疑うのも当然でしょう。

 

しかし中には、その選手のことが大好きで、喉から手が出るほどサインが欲しいけれど、住んでいる場所やその他の事情でそれが叶わない……という状況を抱えていて、最後の望みとして丁寧に手紙を書き、「もしよろしければ…」という但し書きもつけて、TTMをしているという人がいることも忘れてはいけません。

 

練習場や試合会場に足を運べる人だけが「ファン」だとは、どの選手も思っていないと思います。

TTMは、その場に行くことがどうしても出来ないファンと、選手がつながる数少ない手段のひとつなのです。

 

「選手の価値」と「サインの価値」

僕が少し気になったのは、槙野選手のツイートのこの部分。

(初めに言っておきますが、槙野選手批判をするつもりは一切ありません)

 

これが当たり前になる事で、

サッカー選手の価値が上がらない。

カードにサインをし転売された過去があるからこそ抵抗がある。

 

ここで槙野選手が指している「サッカー選手の価値」というのは、一体何なのか…。

 

少し小難しい話ですが、そもそも何故「サインの転売」が、金銭のやり取りを伴う経済活動として成り立つのでしょうか?(サイン自体の原価はゼロ円です。強いて言えば、カードや色紙代と、ペンのインク代くらい)

簡単に言うと、市場に「サインが欲しい人(=需要)」「サインを手放したい人(=供給)」という2つの要素が存在して、その取引が成立するところに「金銭的価値」が発生するから、です。

 

では、サインの「金銭的価値」はどのような要因で発生するのでしょうか?

それは、「(本来的にはその選手と直接謁見した証である)サインをファンが持っていることの価値が、社会的に担保されているとき」という要因が大きいと考えます。

要するに、そのサインを書いた選手が有名である、ということです。誰もが知るスターのサインは、やっぱり欲しいですよね。

逆に、無名の選手のサインを欲しがる人は、あまりいません。これを「選手としての価値が低い状態」と定義づけることが出来るでしょう。(表現としてはあまりに残酷ですが…)

 

ちなみに、上記のサインにおける「需要と供給」の関係において"価値を下げる"方法というのがもう一つあって、それが「サインが世の中に出回りすぎていて、欲しがる人は誰もが持っている」という状況を作ることです。

そうすると、お金を出してまで買いたいという人が市場から消えるので、その選手のサインを商材とした「転売」というビジネス自体が成り立たなくなります。

実際に、それを目論んでサインを書きまくっている、と公言しているプロ野球選手も過去にいました。

 

 

ここまでの話を論拠とし、言葉尻だけを捉えて拡大解釈すると、槙野選手がツイートに含めた「サッカー選手の価値」という言葉は、金銭的価値の話なのかな?とも思えます。

何故僕がそう思うのかというと、基本的にサインを書けば書くほど、市場におけるサインの金銭的価値は下がりますが、そのサインをもらった人から見た選手の価値は上がるからです。有名な選手なら「あの選手からサインもらえた!」となり、なおさら。

 

つまり、郵送でのサイン依頼(TTM)が来るということは、その選手が「有名で、サインを欲しがられている=選手としての価値が上がっている」という客観的証拠が、一つ、また一つと増えていっている、ということを意味しています。

 

結論、選手はサインをして送り返すべき?

上述の理由で、僕個人的には諸々の事情が許す限り、サインを書いて送り返すのが良いと考えます。

ただし条件が1つだけあって、それは「本当に自分のファンだと思われる人だけに、適切な枚数を」ということ。

 

 

うっかり共感してしまった都倉選手に対して、吉原宏太パイセンが送ったアドバイス

 

 

これが、TTMの最適解だと思います。

本当のファンならただサインをもらう以上に嬉しい"感動体験"が出来ますし(=サッカー選手の価値の向上)、転売目的の輩は自分の名前が入ったサインなんて売り物にならないので、その選手にサインの依頼をすることをやめるでしょう。

 

さらっとこう書けてしまうほど、当たり前に実践している駒井選手は素晴らしいですね(^^)

 

我々ファンにとっては微妙なところですが、TTMの場合、「きちんと選手の手元に手紙が届いているか」「同封したカードが返信されてくるか」というのが、基本的にすべてブラックボックスの中にあります。

練習場でのファンサービスだと、サインを書かなければ「○○選手サインくれなかった」という客観的事実がその場で出来上がりますし、基本は全員に書かないと不公平になるという制約が付きますが、TTMの場合、誰に返すかは選手がじっくりと選ぶことが出来ます。

その優位性も加味した上で、選手の皆さんの貴重な時間のうち、TTMの返信に割ける分だけを使って、ファンとのコミュニケーションをしてもらえれば、と思います。

 

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最後になりますが、僕自身都倉選手、槙野選手からサインを直接いただいたことがあります。

お二人ともお忙しい中、良い対応をしてくださり、僕の中での「サッカー選手の価値」は非常に高いです。

 

僕たちファンは「サインをもらって当たり前」という考えは一切もつことなく、一つひとつのサインに感謝をしなければいけないと常に考えていますが、今回のお二人の問題提起をきっかけに、改めて意識をしなければと思った出来事でした。

 

ちなみに、僕は今年からサインの「デジタル化」を始めました笑

詳細は↓

 

www.ko24cs.com