たまには野球の話。
今オフは、目玉選手が多いということもあり、FA市場が活況だ。
そんな中で、少なくとも自分がプロ野球ファンをやっているここ十数年では聞いたことのない、衝撃的なニュースが世間を騒がせている。
獲得の意思を示した球団とは、交渉の場を持つのがこれまでの慣例。
しかし、今回浅村選手はオリックスからのオファーを、面会さえせぬまま断った。
交渉の席につかなかったことに対して「礼儀がなってない!失礼だ!」と怒る声も聞くし、まぁ気持ちはわかる。
ただ記事の内容を読むと(ゲンダイだけど)、人が働く上で、お金以上に大切なものってやっぱりあるよなという気持ちを思い起こさせてくれる。
まあそうなるわな。笑
— 前田祐二 (@yu_ji_nnshinba) November 20, 2018
最初はいいけど最後の扱いが悪すぎる。僕が引退したときも大量に功労者を切りましたが、そのときのみなさんの話を聞いてたら、「そうなるよね」って感じでした。https://t.co/nK8Wy7oD7t
「働く」の満足はお金だけではない
「プロ野球選手」という特殊すぎる職業についつい忘れがちになるけれど、彼らも一人の"雇われの身"である。
業績評価の結果が「年俸」であり、これが野球を生業とする彼らの評価=社会的ステータスとなる。
しかし、そればかりが一番大切かといえば、決してそうではない。
報酬がいくら高くても、同じ目標に向かって一年間の大半を一緒に過ごし、戦う仲間との相性が悪かったり、環境が合わなかったりすれば、自分の持つポテンシャルが埋没してしまったり、本来発揮できるはずのパフォーマンスのベストを尽くすことが出来なくなったりする。
「プロ野球選手」という特殊すぎる職業についつい忘れがちになるけれど、彼らも一人の人間なのである。
会社が嫌だ、上司が嫌だと思って、愚痴って、ときには「No」を突き付けたっていいじゃないか。
勤め先を選ぶ理由が、金銭面以外だっていいじゃないか。
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我々一般人も、より良い環境を求めて、外に飛び出して行っても良い。
労働の対価が金銭的報酬である以上仕方がないけれど、「今の会社に残れば給料は良いし…」とか「仕事キツそうだけど、あそこに転職すれば給料上がる」とか、"働く"については何かとお金を絡めがち。
でも、それ以外の価値観があっても良いんじゃないかなと思うし、そういう考えが一般的になってくればこれからの人不足の時代、従業員満足度の向上に力を入れる組織が増えてくるんじゃないかなと思う。
報道の内容の真偽はともかく、オリックスも少しは考え方を改めることだろう。
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一方で言えるのは、飛び出すという決断をしたときに、目の前に並ぶ選択肢の数や種類を増やすためには、自分の"市場価値"を高めておく必要があるということ。
より良い環境を掴み取るには、自分の努力も必要だ。