あまり話題にはなっていない?ですが、2018年12月20日にこんなリリースがありました。
国内線運賃「先得/乗継割引28」の運賃制度変更について(2019年3月31日ご搭乗分より) - JAL国内線
以下の2つのポイントについて、これまでの制度との比較を含めて解説します。
地味なようで、スポーツ観戦やライブ参戦の遠征民にとっては結構インパクトのある改定なので、今のうちにしっかり新制度を理解しておきましょう。
賢く使えば、かなりアツい改定ですよ…!
- 購入期限の変更
- 先得・乗継割引28 の取消/払戻手数料の変更
※この記事では、便宜上変更の境目となる2019年3月30日までの搭乗を「これまで」、変更後の3月31日以降の搭乗を「これから」と表現します。
- 本題に入る前に…整理しておきたい2つのこと
- ポイント1:購入期限の変更について
- ポイント2:先得・乗継割引28の取消/払戻手数料の変更について
- 搭乗日2ヶ月前から予約が開始になる「特典航空券」との合わせ技!
本題に入る前に…整理しておきたい2つのこと
まず、今回の話を理解しやすくするにあたって、2つの前提を整理しておきたいと思います。
予約開始日について
超ざっくり説明すると、JALには「この日からこの日までに乗る分の航空券は、この日に予約解禁するよ~」という日が、年に2度あります。
つまり、半年分の航空券が一気に予約開始になる、ということですね。
今日(2019年1月3日)の直近だと、3月31日~10月26日に搭乗する分の航空券は、1月31日に一般発売になります。
1月31日に、最も先の10月26日の搭乗分を予約するとなると、なんと268日後の予約、ということになりますね…!
JALの割引運賃制度について
続いて運賃制度。
JALの運賃には、「搭乗日の何日前までに購入をしたか」によって変動する割引区分があります。
割引の区分は以下のとおりです。
- ウルトラ先得:搭乗日の75日前までに予約、購入
- スーパー先得:同55日前までに予約、購入
- 先得割引(種別A/B):同28日前まで(A)、45日前まで(B)に予約、購入
- 特便割引(1/3/7/21):同それぞれ21日前、7日前、3日前、1日前までに予約、購入
※各種別ごとに販売席数が決まっているので、たとえ搭乗日の75日前まででも、売れ行きによってはスーパー先得や先得割引の運賃で買わなければいけないこともあります
今回は、この中で「先得」という名前がつくウルトラ先得、スーパー先得、先得割引に関するお話です。
ポイント1:購入期限の変更について
これまでの予約制度では、上記の種別ごとに「予約してから、実際にその運賃を支払わなければいけない期限」が決まっていました。
(詳細はこちらのリンク先のビフォーアフターでご確認ください)
以下、一番わかりやすい例にして、今回のカギとなる「ウルトラ先得」をテーマにご説明します。
- ウルトラ先得は、半年に一度の予約開始から、搭乗日の75日前まで予約することが出来ます
- 例えば、7月1日に乗る分のウルトラ先得は、7月1日の75日前=4月17日まで予約することが出来ます
- で、お金もこの4月17日までに払えばよかったのです。予約した日が、1月31日でも
【図解】
しかし今回の変更で、支払いは「予約日含めて3日以内」というルールに変更となりました。
つまり、1月31日に7月1日の搭乗分を予約したら、2月2日までに支払いを完了しなければいけない、ということです。
地味なようで、かなりインパクトのある改定です。
僕のようにスポーツの遠征をする人間は、チームの年間スケジュールが発表になると、それに合わせて一気に飛行機の予約を入れます。
これまでは「それぞれの搭乗日の75日前」が来た順番に支払いをすればよかったのですが、これからは「一括で予約したら、支払いも一括で」行わなければいけません…。
これはなかなか大変だぞ…!
ポイント2:先得・乗継割引28の取消/払戻手数料の変更について
その一方で、これまでに無かったこんな画期的な制度も始まります。
以下、引用。
2019年3月30日ご搭乗分までは、航空券のご購入後から便出発までは一律で運賃の50%相当を手数料としていただいておりましたが、
2019年3月31日以降のご搭乗分から、ご予約便の搭乗日55日前までは取消手数料がかかりません。
取消および払い戻し手続きをされた日*により手数料が変動いたします。
つまり、どういうことかと言うと…
- これまで、55日前までに予約、購入していた「ウルトラ先得」と「スーパー先得」は、キャンセルする場合運賃の50%相当の手数料がかかっていた
- しかし、今回の改定で搭乗日の55日前までは運賃分の取消手数料負担ゼロでキャンセルをすることが出来るようになった!
※別途、払い戻し手数料430円は固定でかかります
ということです。
(;・∀・)……これは良いことなのか?どうなのか?
正直、遠征で乗る飛行機を変更しなければいけなくなることなんてそんなに無いし(ましてや55日前までに)、あまりメリットが無いのでは……?
とお思いのあなた、改悪だと決めつけるのはまだ早いです。
実はこの改定により、こんなテクニックが使えるようになります。
搭乗日2ヶ月前から予約が開始になる「特典航空券」との合わせ技!
本当はナイショにしておきたかったんですが…笑
マイルを使用することで、お金を支払うことなく搭乗することが出来る「特典航空券」というものがあります。
特にお盆や年末年始など、運賃が高い時期なんかは上手に活用したいですよね。
この予約って、実は「搭乗日の2ヶ月前から」出来るんです。
……ここまでで勘の良い方はお気づきでしょう。
説明を続けます。
で、先ほど紹介した「430円の固定手数料だけでキャンセル出来る期間」は「搭乗日の55日前まで」でした。
となると、こんなテクニックが使えるのです!
まずは、ここまでの日付の関係を図にします。
【図解】
「430円の手数料だけでキャンセルできる期間」と「特典航空券の予約開始日(搭乗の2ヶ月前)」を追加しました。
で、新たに使えるようになったテクニックというのは、以下の3ステップ!
- まず、予約開始日~搭乗75日前までに、搭乗日最安のウルトラ先得で航空券を予約→支払い
- 搭乗日2ヶ月前の朝9時30分になったら、特典航空券の争奪戦に参加!
- 無事に特典航空券がゲットできたら、運賃の50%というキャンセル料が発生しない搭乗日55日前までに、支払い済みのウルトラ先得を430円の手数料でキャンセル!
これで、ウルトラ先得で「現金で買うなら最安」の保険をかけつつ、マイルのみでお金の支払がない特典航空券を狙うことが出来るようになりました!
【図解】
これ、「遠征費を1円でも安く」を掲げている僕個人的にはかなりアツい改定です。
ますますマイル貯めに力が入る、というものです。
とりあえず、現金払いはもう卒業して、日常生活でもマイル貯めていきましょう!
◇
結構頑張って噛み砕きながら説明したつもりですが、伝わりきっていない部分がありましたら申し訳ありません!
Twitterやコメント欄でご質問をいただければお答えします。
みんなでこの制度を賢く利用して、一人でも多くのサポーターで大好きなチームの後押しをしましょう!